つれづれくまー

徒然なるままに、フリゲ・映画・小説・音楽・アニメ等々

うつら

内容に不備が無いようにざっと見直して送信ボタンを押す。

深夜から明け方近く。足で一押し、椅子のキャスターを回しながら腰を伸ばす。

この時間はとても静かで、人間のにおいもしない。耳の奥にさざ波を聴くほどに静かで。

そんな空っぽの空間も酷使していた頭のせいでパレードの騒音が流れる。

がやがやと群れ、拍打ちのシンバルにうるさいトランペッ、トの、

ガンガンと頭痛が助長されてはっと目を開く。一瞬おちかけていたようだ。

そんなに時間は経っておらず、深夜から明け方近く。

クマがのさばっているだろう目元を揉み、俺は席を立った。

じゃれ

自分の中に虎を飼っていて、時々爪を研がれる。

闘争心が冷めやらず別個体へ攻撃をしたくなる。

血を、見たくなる。

血を見るのなら匂いが次いで肉を彷彿とさせ

餌という文字で頭が埋め尽くされる。

肉食獣。

実際は雑食であるのだけれど。

 

戯れに転がっている時は種別猫そのもので

口元は笑って見え、毛は風に揺れ

しかし瞳孔は切れ長で声は低い。

見間違うなサイズは大きい。心中穏やかではない。

 

笑顔は威嚇から成ったものらしい。

澄ましながら目標の喉元への算段をつけたい。

虎を、飼っている。

足をすくわれる

夢で見た俺は間抜けな魚だった。
間抜けというからには網に捕まり疑似餌に引っかかり。
それでもなんとか生き永らえていたのは隣に友人がいたからだ。
クロダイの彼女は泳ぎがとても上手く、また博識だった。
「いつか大事なものを失うよ」とは救助後のお決まりの台詞で
けれど俺はたかが夢なのだからと右から左に聞き流し、その日も一日年を取った。

 

 

彼女が俺を庇って網に捕まった。
ほつれ気味の目に隔てられてのたうつ彼女を前に混乱で体の一切が動きを止めた。
そのまま彼女は海上へと掬われていった。
海中には間抜けな俺と今少しの泡数個。
そこで目が覚めて、俺は二つのものを失った。
それだけの話。

THE OBJECT

タイトル:THE OBJECT

制作者:チュアブル

配布サイト

https://www.freem.ne.jp/win/game/15735

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・脅かし要素無し

・アイテム変更により、様々なイベントあり

・攻略に詰まった際は同梱の攻略ヒントを見ると吉

 

異形頭というジャンルが好きな人にとって

とても魅力あるタイトル画面からのスタート。

追いかけられ要素や驚かし要素も無いので、

主人公の身に何があったのか

舞台である家で何があったのか

本やアイテム等をヒントに

推測していくことに集中することができる。

何らかの事件があった痕跡があるのでホラーちっくではあるが

どちらかというと謎を解き明かしていく系であるので、

怖いのが苦手な人もプレイできるんじゃないかと思うよ。

主人公のイベントのコミカルさは必見。

水場でのイベントでは思わず和んでしまったのだ。

各イベントを進めた後にセーブ画面の名前を見ると変化しているし、

ED毎にタイトル画面が変化するのも細かい粋な演出。

アイテムの使用方法も異形頭ならではのものでとても楽しかった。

 

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白い小人

タイトル:白い小人

制作者:鶏唐雑炊

配布サイト

https://www.freem.ne.jp/win/game/6445

・哲学

・END1の絵ちょっと注意

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ゲームタイトルで某お菓子を思い出していたら

本編で触れていたので噴いてしまった。

始まりからしてなんだかとってもてつがく。
主人公全裸だしほんとシュールでもう開始早々絵面が面白すぎる。
BGMがほのぼのしているのに

ティッシュ箱に埋もれながら愛について述べるお菓子。
なんだこれは
これをプレイする前にPSYCO-PASSを流し見していたからか
余計にシュールさが増している気がする。

白い世界にウーパールーパーのような顔をしたお菓子と一人。
一人と一個
しかもこのお菓子は淡々と哲学を語る。
簡単な作りの顔をしているくせに小難しい内容を語る。
なんだこれは

一つずつ話を聞いていく内に小説を読んでいる気分になってくる。
作者の文才のせいか
画面はシュールなのに、挿絵はふにゃふにゃなのに、
とてつもなく読み応えがある。
このお話をまとめた文庫本があるのなら欲しい。
是非、移動のおともにしたい。
そしてお菓子のぬいぐるみもほしくなってくる。
これが愛着というやつなのかはわからんな。

ちなみに2もあるらしい。

間をあけてやってみたいな。

 

ネタバレ?を交える

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アイシャの子守歌

タイトル:アイシャの子守歌

制作者:あうぐ

配布サイト

https://www.freem.ne.jp/win/game/10188

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・驚かし要素有

・逃げ要素無

25分程度

 

BGMが無く、薄暗い明かりを頼りに探索していく。

所々に彼女と兄の日記が落ちていたり、

メモや文章などでこの世界を読み解いていく形。

強い敵が出た!バーン!画面に血が!バーン!

即死の霊だ逃げて回避せよ!

という怖さではなく、

しんとした静けさとアイシャの足音

スイッチの音、過去を思い出す際の音

ひんやりとする怖さがある。

そこはジャパニーズホラー寄りかもしれない。

次に至るまでの探索も、難しすぎず

謎解きが少し苦手なサブローでもさほど時間をかけずに進められた。

 

続きはネタバレもあり

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Pomegranate

タイトル:Pomegranate
制作者:ホルムアルデヒド水溶液

配布先

https://www.freem.ne.jp/win/game/19427

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・12歳以上推奨

・グロ表現有

15分程度

 

ワンマップ探索型ということで

さくさく進められるゲーム。

○○は××の味がするらしい。という紹介文で嫌な予感がしたそこのあなた

正解だよ。

進めていく毎に謎が少しずつ解明されていく様式。

EDも二種類ってことでダレることも無い。

ただもう少しエンディングに分かり易い説明がほしかったかもとは

サブローの我が儘なのである。

ED回収をしたいなら、選択肢は最後の方までとておくと良いかもしれない。

 

ネタバレを交えて

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